人文科学の敗北。あるいは。
上司が海外赴任にすることになった(非英語圏)。
赴任までの間、語学研修として民間の語学講師による現地語の授業を1対1で受けているらしい。
その語学講師の方は、大学院を出て、本業としては大学で語学の非常勤講師をしており、副業的な感じで企業向けの講師派遣派遣をやっているらしい。
ということは、その講師の方は地域研究なり文学研究なりの方なんでしょう。まさに人文系な方なわけですね。
さて、上司の話に戻ります。
この上司、当初は新天地に対するモチベーションも高く、語学研修にも前向きでした。しかし、40代半ばのおっさんにとっては新規言語習得はハードルが高かったようで。全くもって語学の覚えがよくないらしく、これには講師の先生も呆れ顔。
きっと受け持っている大学生よりも覚えがよくないんでしょう。
上司は自分の不勉強そっちのけで講師に対する不満をだらだらと垂れ流し、しまいには業者に連絡して担当講師を変えてもらおうかなどと言い出す始末。
いやまあ人文系の院卒の人で、アカデミズムの世界に残りながら食っていけているというのは比較的いい方なのかもしれない。しかしながら、食い扶持を稼ぐためにはこんな無教養なおっさんにボロカス言われなければならないとは…なんだかなぁというかいたたまれない気持ちになりました。
あえて逆説的な物言いをするならば、だからこそ人文科学は尊い、と言えるのかもしれません。
そんなこともあってか?今年の8月に2日間の日程で京大で臨床倫理の入門コースをやるそうなので応募してみました。
参加費無料(食費・懇親会費は別途)というのはなんとも太っ腹ですね。
大学で開催されるイベントに参加するのはすごく久しぶりな気がします。たまには頭を使ってこようかな、と。まだ先ですが、今から楽しみです。