9月に読んだ本
今月読んだ本を振り返る毎月恒例(?)のシリーズの記念すべき第1回です。
漫画含めてとはいえ11冊はわりと読んだ。
後半はウイングスパンのSteam版リリースに伴いだいぶ時間を吸われた感があるのでほんとはもっと読めた?とはいえ、しばらくウイングスパンブームは続きそう。
1冊目:
シオドラ・ゴス『メアリ・ジキルとマッド・サイエンティストの娘たち』
これについてはわざわざ独立した記事を書いているくらい琴線に触れたというか、読んでての溢れ出すワクワク感がハンパない。
スチームパンクな世界観で「怪物の娘」たちが慌ただしくかき回すキャラクター小説。続編が待たれる。
2冊目:
戦国武将の柴田勝家をリスペクトする民俗学系SF作家・柴田勝家による最新短編集。
生まれたときからVRの世界で暮らす雲南省の少数民族、南方熊楠がロンドン留学中に孫文と「天使」の正体に挑む長編『ヒト夜の永い夢』の前日譚、「物語」を禁じる国の空港の物語検疫官の話、そして何よりも表題作!未曾有の災害により荒廃した現実世界から逃避し、加速する精神世界に移住したアメリカ人にブッダを信奉するアメリカ先住民族の末裔との対話。ぶっ飛んでいるけれどしっかり読ませる。ふだんSF読まないヒトにも自信をもって勧められる作家になったなあと。
3冊目:
水色残酷事件『機龍警察 絶滅戦線』
月村了衛先生の機龍警察の同人誌。通販で買ってから久しく寝かせていたものを本棚整理していてサルベージ。
特捜部と謎の巨大生物が対峙するというロマンあふれる一品。ユーリとか宮近がネタにされるのも含めてこれぞ同人という感じ。作者の筆力も十分で非常に高クオリティだと思う。
4冊目:
三春充希『武器としての世論調査』
Twitterで世論調査の定点観測や国政選挙の情勢報道まとめで知られるはる氏による新書。普段なんとなくわかった気になっている選挙や世論調査というものを体系だって論じる。これは高校生くらいに一通り読ませたいですね。
5冊目:
陸秋槎『元年春之祭』
百合SFアンソロに収録されていた「色のない緑」で一目置いていた作者の長編ミステリ。読んでみたら想定以上になんとも罪深い少女たちの「関係性」の物語で徹底的にやられてしまった。業が深い。陸秋槎の作品を一通り読みたいと思った。
6冊目:
月村先生がおふざけで書いたとしか思えない問題作。水戸黄門を史実に基づきつつ茶目っ気たっぷりに書いた作品。水戸黄門一行が編集者として国史の原稿集めに全国行脚して執筆者の抱えるトラブルに巻き込まれつつそれをドラマ版よろしく収めていく…忍者バトルは必要だったのか…
7~8冊目:
ピーター・トライアス『サイバー・ショーグン・レボリューション』上・下
歴史改変、人型ロボットとみんなだいすきな設定を詰め込みつつも、冒険小説とかポリティカル・サスペンス的な醍醐味を詰め込んだ一品。USJ三部作のラストに相応しい出来栄え。映像化が待たれる。
9冊目:
ミステリマガジン2020年11月号
機龍警察 白骨街道の連載第5回…一難去ってまた一難。ここにきてあの人物が満を持しての登場。。。おお…そうきたか…
10~11冊目:
ゆずちり『姫乃ちゃんに恋はまだ早い』1~2
Twitterで流れてきたたいへんよろしかったので書籍を購入。
ジュンク堂梅田店で在庫がなかったので取り寄せした。3巻以降もぼちぼち買っていきたい。